ドバイで離婚した場合、不動産はどう分けられる?|外国人(駐在員・移住者)が知るべき財産分与のルールと現実

ドバイで生活する外国人(エクスパット)が増える中、近年じわじわと相談が増えているのが「離婚時の不動産はどう扱われるのか?」という問題です。

日本では「共有財産は原則折半」というイメージが強いですが、ドバイを含むUAEでは、同じ感覚で考えると大きな誤解が生じます。特に不動産は、購入名義・資金の出どころ・契約形態によって扱いが大きく変わり、思わぬ不利な結果になるケースも少なくありません。

本記事では、ドバイで離婚した場合に

  • 不動産は誰のものになるのか
  • 名義がすべてを決めるのか
  • 配偶者の権利はどこまで認められるのか
  • 日本人・外国人が特に注意すべき点

を解説します。すでに不動産を所有している方はもちろん、これから購入を考えている方にも必ず役立つ内容です。

ドバイにおける離婚と財産分与の基本構造

引用:https://www.khaleejtimes.com

UAEは「共同財産制」ではない

まず大前提として、UAE(ドバイ)には、日本のような婚姻期間中に築いた財産は原則共有という制度は存在しません。

ドバイでは、原則として「名義人の財産」という考え方が非常に強く、不動産についても、誰の名義で登記されているかが最重要ポイントになります。

結婚=自動的に財産共有ではない

日本では結婚すると「実質的に夫婦の共有財産」と見なされやすいですが、ドバイではそうではありません。たとえ婚姻中に購入した不動産であっても、

  • 名義が夫のみ
  • 購入資金が夫の口座から

という場合、その不動産は夫の単独財産と判断される可能性が極めて高いのです。

離婚時、不動産はどう分けられるのか

判断基準① 登記名義

ドバイでの不動産分与において、最も重視されるのが登記上の名義です。

名義状況 原則的な扱い
夫単独名義 夫の個人財産
妻単独名義 妻の個人財産
共同名義(50:50など) 持分比率に応じて分割

日本人が特に勘違いしやすいのが、「結婚後に買った=共有」という思い込みです。ドバイでは登記がすべてと言っても過言ではありません。

判断基準② 購入資金の出どころ

名義に加えて、購入資金がどこから出たのかも重要視されます。

  • 誰の収入か
  • 誰の口座から支払われたか
  • ローンの債務者は誰か

これらが明確に一方の配偶者である場合、たとえもう一方が「家事・育児を担っていた」としても、財産的な権利が自動的に認められるわけではありません

配偶者は一切権利を主張できないのか?

完全にゼロとは限らない

「名義がすべてなら、非名義人は何ももらえないのか?」というと、必ずしもそうではありません。ただし、日本の感覚とは大きく異なります。

ドバイの裁判所では、以下のような事情がある場合、限定的な補償が検討されることがあります。

  • 購入資金の一部を実質的に負担していた
  • 明確な金銭的貢献の証拠がある
  • 婚前・婚後契約(Prenup)が存在する

ただし、家事・育児・精神的支援だけでは不動産の権利は発生しにくいという点は、日本人にとって非常に重要な違いです。

居住権はどうなるのか

離婚後も住み続けられる?

名義人でない配偶者が、離婚後もその物件に住み続けられるかどうかは、原則として保証されません

特に以下の場合は注意が必要です。

  • 名義が一方のみ
  • 賃貸ではなく自己所有物件
  • 子どもの居住権を巡る特別判断がない

子どもがいる場合、裁判所が一時的な居住継続を認めるケースもありますが、これは恒久的な権利ではありません

日本人・外国人が特に注意すべき落とし穴

「日本の常識」で判断しない

最も多いトラブルは、日本の感覚で「半分は自分のもの」と思い込んでしまうことです。ドバイでは、その前提が通用しません。

名義と資金管理を曖昧にしない

夫婦間であっても、

  • 誰の名義か
  • 誰の口座から支払ったか
  • どんな合意があったか

書面と証拠で残すことが、将来のトラブル回避につながります。

将来に備えるためにできる対策

共同名義という選択

最初から不動産を共同名義にすることで、離婚時の分配ルールを明確にできます。ただし、売却や担保設定時には双方の同意が必要になるため、メリット・デメリットの理解が重要です。

婚前・婚後契約の活用

ドバイでは、婚前契約(Prenuptial Agreement)や婚後契約が法的に尊重されるケースがあります。不動産の帰属を明確にしておくことで、紛争を防げます。

まとめ|ドバイでは「名義」と「証拠」がすべて

ドバイでの離婚における不動産分与は、日本とは根本的に考え方が異なります。

結婚=共有ではない
名義と資金の流れが最重要

この現実を理解せずに不動産を購入・保有すると、将来大きなリスクになります。

逆に言えば、ルールを理解した上で設計すれば、不要なトラブルを未然に防ぐことが可能です。

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