アブダビの家賃が12%上昇|2025年に進む賃貸市場の構造変化と長期居住への影響

2025年に入り、アブダビの賃貸市場では家賃が前年比で約12%上昇するなど、これまでの「比較的安定した市場」という印象を大きく塗り替える動きが見られています。ドバイほどの急騰ではないものの、着実かつ広範囲に賃料が上昇しており、実際に住んでいる人・これから移住を考える人の双方にとって無視できない変化となっています。

この記事では、なぜアブダビで家賃上昇が起きているのかという背景から、どの層が市場を押し上げているのか、今後どのような住まい選びが現実的なのかまで、居住・移住の視点で丁寧に整理していきます。

アブダビ賃貸市場で起きている「質的な変化」

引用:https://www.khaleejtimes.com

今回の家賃上昇は、単なる需要増ではなく、賃貸市場そのものの性質が変わりつつあることを示しています。

「一時滞在」から「生活拠点」への転換

これまでのアブダビは、政府関係者やエネルギー産業従事者が一定期間滞在する都市、という側面が強くありました。しかし近年は、長期滞在を前提に移住する層が増え、住居に求める基準も大きく変化しています。

家具付きで短期間住めればよい、という需要よりも、生活の質・管理体制・周辺環境を重視する需要が増えたことで、一定水準以上の物件に人気が集中しています。

高品質住宅への需要集中が価格を押し上げる

新たに流入しているのは、高所得層・専門職・管理職など、住環境に妥協しない層が中心です。そのため、築年数が浅く、管理が行き届いた物件ほど競争が激しくなっています。

結果として、「どこでも値上がり」ではなく、良い物件ほど強く上がるという構造が生まれています。

なぜ供給が追いつかないのか

家賃が上がる要因として、需要増と同時に供給の問題も大きく関係しています。

新規開発はあるが即効性は低い

アブダビでも住宅開発は進められていますが、計画から完成まで数年単位を要します。現在進行中のプロジェクトも多くは2026年以降の供給予定であり、短期的に市場を緩和するほどの供給にはなっていません。

完成物件の多くは「購入向け」

近年の新規プロジェクトは、販売を主目的としたものが多く、必ずしも賃貸市場に流入するわけではありません。購入後に自己居住されるケースも多く、賃貸供給としては限定的です。

既存ストックの価値再評価

新築供給が限定的な中、既存の良質な賃貸物件が再評価され、オーナー側が賃料を引き上げやすい環境になっています。

エリア別に見る家賃上昇の実態

アブダビ全体で上昇傾向は見られますが、エリアごとにその性質は異なります。

中心部・官庁・ビジネス拠点周辺

通勤利便性を重視する単身者・共働き世帯からの需要が強く、供給が限られているため、更新時の賃料調整幅が大きくなりがちです。

ファミリー向け住宅エリア

教育機関・医療施設・商業施設が整ったエリアでは、家族帯同の移住者による安定した需要があります。広めの間取りやタウンハウス、ヴィラタイプの物件で賃料上昇が目立ちます。

新興・再開発エリア

比較的割安だった新興エリアでも、インフラ整備が進むにつれて評価が見直され、段階的な家賃上昇が起きています。ただし、エリアごとの将来性には差があり、見極めが重要です。

エリア特性 家賃動向 注意点
中心部 上昇率が高い 空きが出にくい
ファミリーエリア 安定的に上昇 学校との距離確認
新興エリア 段階的上昇 将来性の見極め

なぜ「下がる局面」に入りにくいのか

家賃が上がると「いずれ調整されるのでは」と考えがちですが、アブダビでは下支え要因が多く存在します。

実需中心で投機色が薄い

短期的な投資マネーよりも、実際に住む人の需要が中心であるため、急激な需給崩れが起きにくい市場構造です。

長期契約・定住化の進行

長期滞在を前提とする入居者が増え、契約更新時も同じ物件に住み続けるケースが多くなっています。これが空室率の低下につながっています。

ドバイとの相対比較

ドバイの賃料が高止まりする中、「生活コストを抑えつつ安定した環境を求める層」がアブダビを選ぶ動きも、需要を下支えしています。

移住・居住を考える人が取るべき現実的な対策

家賃上昇局面では、従来と同じ探し方ではミスマッチが起きやすくなります。

予算と条件に現実的な幅を持たせる

希望条件を詰めすぎると、選択肢が極端に狭まります。優先順位を整理し、柔軟な判断が重要です。

早めの行動と情報収集

良質な物件ほど検討中に決まってしまいます。入居時期から逆算して、余裕を持って動くことが鍵です。

長期滞在なら「購入」も比較対象に

賃料が上昇し続ける中、数年以上の滞在を前提とする場合は、購入の方が合理的になるケースもあります。ビザ制度や将来計画と合わせて検討する価値があります。

アブダビの家賃上昇が示すもの

今回の賃料上昇は、単なるコスト増ではなく、アブダビが「働く都市」から「暮らす都市」へと本格的に移行しているサインとも言えます。

落ち着いた生活環境、長期滞在に適した制度、安定した都市運営。これらが評価される限り、一定の住宅需要は今後も続いていくでしょう。

アブダビ・ドバイでの居住・移住、賃貸と購入の比較、エリア選び、生活設計、不動産購入まで含めて検討されている方は、お気軽にご相談ください。
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