【最新版】ドバイ移住の条件まとめ|個人や家族で移住するために必要なものとは
ドバイへの移住を考えている方にとって、ビザの取得条件や必要な資金、家族帯同の可否については気になる点ではないでしょうか。UAE(アラブ首長国連邦)では、投資家や起業家、リモートワーカー、退職者など、多様な目的に応じた移住制度が整備されており、所得税が原則非課税という魅力的な税制も相まって、日本人の移住先として注目を集めています。
本記事では、2025年最新のビザ情報をもとに、ドバイ移住に必要な条件、7つのビザの種類と取得方法、費用や住まいの準備まで、今すぐ使える情報を徹底的に解説します。個人での移住から家族での長期滞在まで、全体像を把握するためぜひご一読ください。
ドバイ移住に必要な条件とは?
ドバイへの移住を実現するには、滞在目的に応じた居住ビザの取得が第一条件となります。観光ビザでは長期滞在や就労ができないため、投資、就労、起業、退職など、自分の状況に合ったビザカテゴリーを選択することが必要です。
ビザ取得後は、現地での健康保険加入、住居の確保、銀行口座の開設などが続きます。移住の成功には事前の情報収集と計画的な準備が不可欠であり、各ステップの要件を正確に理解しておくことが重要です。
移住までの基本ステップ
ドバイ移住の実現には、複数の手続きを段階的に進めていく必要があります。まず自身の移住目的を明確にし、それに適したビザタイプを選定することから始まります。
次にビザ申請に必要な書類を準備し、現地または日本国内の代理業者を通じて申請手続きを行います。ビザ承認後は、60日以内にドバイへ入国し、健康診断やエミレーツIDの取得など、現地での本登録手続きを完了させます。
並行して住居の確保、銀行口座の開設、健康保険への加入を進め、生活基盤を整えていきます。家族帯同の場合は、主申請者のビザ取得後に配偶者や子供のファミリービザを申請する流れになります。
移住に必要な必須条件について
ドバイ移住で共通して求められる基本条件は以下の通りです。これらは移住後の生活安定と法的なコンプライアンスを確保するための要件となっています。
| 条件項目 |
詳細内容 |
| パスポート有効期限 |
入国時に残存期間6か月以上が必要 |
| 居住ビザ |
目的に応じた居住ビザの取得が必須(観光ビザでは長期滞在不可) |
| 健康保険 |
ドバイの医療保険への加入が義務付け |
| 住居証明 |
賃貸契約書または不動産所有証明が必要 |
| 健康診断 |
ビザ取得時に指定医療機関での健康診断受診が必須 |
| 犯罪歴証明 |
一部のビザでは無犯罪証明書の提出が求められる |
これらの条件に加えて、ビザの種類によっては資産証明、雇用契約書、不動産登記証明、学歴証明など、追加の書類提出が求められます。申請前に各ビザの詳細要件を確認し、不備のないよう準備を進めましょう。
ドバイ移住で必要な7つのビザと取得条件
ドバイでは移住者の多様なニーズに対応するため、複数のビザカテゴリーが用意されています。それぞれ取得条件、有効期限、取得費用が異なるため、自分のライフスタイルや資金計画に最適なビザを選択することが重要です。
2025年現在、主に利用されているビザは7種類あり、不動産投資、就労、起業、リモートワーク、退職後の移住など、さまざまな目的に対応しています。以下では各ビザの詳細と取得条件を解説します。
不動産投資ビザ
不動産投資ビザは、ドバイで一定額以上の不動産を購入することで取得できる居住ビザです。75万AED以上(約3,200万円)の不動産を所有することで2年間の居住権が付与され、更新も可能です。
このビザは就労許可を含まないため、現地で仕事をする場合は別途就労ビザの取得が必要になります。ただし、賃貸収入による資産運用や、リモートワークで海外企業の仕事を続けることは可能です。
申請には不動産登記証明書、パスポートコピー、健康診断結果、銀行残高証明などが必要です。不動産の購入から登記完了までに通常1~2か月かかるため、余裕を持ったスケジュールで進めることが推奨されます。
| 項目 |
詳細 |
| 最低投資額 |
75万AED(約3,200万円)以上の不動産 |
| 有効期限 |
2年間(更新可能) |
| 就労許可 |
含まれない(別途就労ビザが必要) |
| 家族帯同 |
可能(配偶者・子供のファミリービザ申請可) |
| 取得期間 |
不動産購入から1~2か月程度 |
就労ビザ
就労ビザは、ドバイまたはUAE内の企業に雇用されることで取得できるビザです。雇用主がスポンサーとなり、ビザ申請から取得までの手続きを代行するケースが一般的です。
有効期限は通常2~3年で、雇用契約の継続中は更新が可能です。ビザ取得には雇用契約書、学歴証明書、職歴証明書、健康診断結果、パスポートコピーなどが必要になります。
就労ビザ保有者は、配偶者や子供のファミリービザをスポンサーすることができます。給与水準や役職によっては、住居手当や教育手当、航空券支給などの福利厚生が提供されることもあります。
ゴールデンビザ
ゴールデンビザは、UAE政府が優秀な人材や投資家の長期滞在を促進するために導入した長期居住制度です。有効期限が5年または10年と長く、更新も可能なため、永住に近い形での滞在が実現できます。
取得条件は複数のカテゴリーに分かれており、不動産投資の場合は200万AED以上(約8,600万円)の不動産所有が必要です。起業家や投資家の場合は事業計画や投資実績、専門職の場合は学歴や職歴、収入証明などが審査されます。
ゴールデンビザ保有者は、UAE国外に長期滞在していてもビザが失効しないというメリットがあり、複数の国を行き来するビジネスパーソンに適しています。また、配偶者、子供、両親へのスポンサーシップも可能です。
| カテゴリー |
主な条件 |
有効期限 |
| 不動産投資家 |
200万AED以上の不動産所有 |
10年 |
| 起業家 |
承認されたプロジェクトの設立 |
5年 |
| 投資家 |
UAE企業への200万AED以上の投資 |
10年 |
| 専門職 |
博士号保持者、医師、科学者など |
10年 |
| 優秀学生 |
UAE内大学で優秀な成績 |
5年 |
バーチャルワーキングビザ
バーチャルワーキングビザは、2020年に導入された比較的新しいビザで、海外企業に雇用されているリモートワーカーやフリーランスがドバイに居住しながら仕事を続けられる制度です。
取得には月額5,000USD以上の収入証明、または過去3か月の銀行残高証明が必要です。雇用契約書またはクライアントとの契約書、健康保険の加入証明も提出が求められます。
有効期限は1年間で、現地での雇用は認められませんが、ドバイを拠点に世界中のクライアントと仕事をすることが可能です。税制面でもメリットがあり、所得税非課税の恩恵を受けながら、日本や他国の企業と取引を続けられます。
投資家ビザ
投資家ビザは、ドバイまたはUAE内で法人を設立し、事業活動を行う起業家向けのビザです。フリーゾーン内に会社を設立する場合と、本土(メインランド)に設立する場合で、手続きや条件が異なります。
フリーゾーンでの法人設立は比較的手続きが簡易で、外資100%での所有が認められ、法人税も原則非課税です。一方、メインランドでの設立はUAE国民のスポンサーが必要になるケースがあり、事業内容によって制限があります。
法人設立後は3年間有効の居住ビザが発行され、従業員へのビザスポンサーシップも可能になります。事業規模や従業員数に応じて複数のビザ枠が割り当てられるため、家族や従業員を帯同させることもできます。
リタイアメントビザ
リタイアメントビザは、55歳以上の退職者を対象とした長期居住ビザです。2018年に導入され、老後をドバイで過ごしたい方にとって魅力的な選択肢となっています。
取得条件は以下のいずれかを満たす必要があります。100万AED以上(約4,300万円)の不動産をドバイで所有する、100万AED以上の貯蓄を証明する、または月額2万AED以上(約86万円)の年金や投資収入があることを証明することです。
有効期限は5年間で、更新も可能です。配偶者のファミリービザも申請でき、夫婦でドバイに移住することができます。医療保険の加入が義務付けられていますが、ドバイには高水準の医療施設が整っており、退職後の生活環境として適しています。
| 条件 |
詳細 |
| 年齢 |
55歳以上 |
| 不動産所有 |
100万AED以上の不動産をドバイで所有 |
| 貯蓄証明 |
100万AED以上の銀行預金証明 |
| 収入証明 |
月額2万AED以上の年金・投資収入 |
| 有効期限 |
5年間(更新可能) |
| 家族帯同 |
配偶者のファミリービザ申請可能 |
家族帯同の際の条件
ドバイでは主申請者がビザを取得した後、配偶者、子供、場合によっては両親まで帯同させることが可能です。家族帯同にはファミリービザの申請が必要で、主申請者がスポンサーとなります。
配偶者ビザの申請には婚姻証明書(アポスティーユ認証付き)、パスポートコピー、写真、健康診断結果などが必要です。子供の場合は出生証明書(同様にアポスティーユ認証付き)が必要になります。
就労ビザ保有者の場合、一定額以上の給与水準があることが家族帯同の条件となる場合があります。また、家族全員分の健康保険加入が義務付けられているため、保険費用も含めた資金計画が必要です。
子供は18歳まで、女子の場合は未婚であれば21歳まで親のビザに帯同できます。高等教育を受けている場合は延長も可能です。両親のビザスポンサーシップは、一定の収入条件を満たす場合に限り認められます。
ドバイ移住に必要な費用と資金計画のポイントについて
ドバイ移住を成功させるには、ビザ取得費用だけでなく、初期費用や毎月の生活費を含めた総合的な資金計画が欠かせません。為替レートの変動や生活スタイルによって費用は大きく変わるため、余裕を持った予算設定が重要です。
所得税が非課税というメリットがある一方で、家賃や教育費は日本より高額になるケースが多く、特に家族での移住の場合は相応の資金準備が求められます。以下では具体的な費用の内訳と資金計画のポイントを解説します。
初期費用の内訳と準備額
ドバイ移住の初期費用には、ビザ取得費用、渡航費、住居契約時の初期費用、家具家電の購入費、銀行口座開設費用などが含まれます。ビザの種類や家族構成によって総額は大きく変動します。
ビザ取得費用は、不動産投資ビザの場合は不動産購入費に加えて登記費用、ビザ申請料、健康診断費用などで約20~30万円程度が必要です。就労ビザの場合は雇用主が負担するケースが多いですが、自己負担の場合は同程度の費用がかかります。
住居契約では、年間家賃の5~10%程度の仲介手数料と初月家賃の前払いが必要になります。さらに光熱費のデポジット、家具付き物件でない場合は家具家電の購入費も見込む必要があります。
| 費用項目 |
概算金額(AED) |
概算金額(円) |
| ビザ申請料・健康診断 |
5,000~7,000 |
約22~30万円 |
| 渡航費(家族4人想定) |
15,000~25,000 |
約65~108万円 |
| 住居仲介手数料 |
3,000~10,000 |
約13~43万円 |
| 住居初期費用(デポジット等) |
10,000~20,000 |
約43~86万円 |
| 家具家電購入 |
10,000~30,000 |
約43~129万円 |
| 銀行口座開設・初期手続き |
2,000~5,000 |
約9~22万円 |
| 合計 |
45,000~97,000 |
約195~418万円 |
不動産購入を伴う移住の場合は、物件価格に加えて上記の費用が必要になります。また、移住後の生活が軌道に乗るまでの生活費として、最低でも3~6か月分の余裕資金を確保しておくことが推奨されます。
家庭における月々の生活費
ドバイでの月々の生活費は、住むエリア、住居のタイプ、子供の教育、外食の頻度などによって大きく変動します。一般的な家族4人(夫婦+子供2人)の場合、月額15,000~25,000AED(約65~108万円)程度が目安となります。
家賃がドバイでの生活費の大部分を占め、エリアや物件の広さによって大きく異なります。日本人に人気のエリア(ジュメイラ、ダウンタウン、マリーナなど)の2ベッドルームで月額8,000~15,000AED程度、3ベッドルームで12,000~20,000AED程度が相場です。
食費は自炊中心の場合で月額3,000~5,000AED程度、外食が多い場合はさらに増加します。光熱費は夏季のエアコン使用により増加し、月額500~1,500AED程度です。通信費、交通費、娯楽費なども含めると、トータルでの生活費は日本の都市部と同等かやや高めになります。
| 費目 |
月額(AED) |
月額(円) |
| 家賃(2~3ベッドルーム) |
8,000~20,000 |
約34~86万円 |
| 光熱費(電気・水道・ガス) |
500~1,500 |
約2~6.5万円 |
| 食費 |
3,000~5,000 |
約13~22万円 |
| 通信費(携帯・インターネット) |
300~500 |
約1.3~2.2万円 |
| 交通費(車両ローン・ガソリン) |
1,500~3,000 |
約6.5~13万円 |
| 娯楽・雑費 |
1,000~2,000 |
約4~9万円 |
| 合計(教育費・医療費除く) |
14,300~32,000 |
約62~138万円 |
ドバイでの医療費と教育費
ドバイでは健康保険への加入が義務付けられているため、保険料が毎月の固定費になります。保険プランによって月額500~2,000AED程度と幅があり、カバー範囲や自己負担額が異なります。
医療費自体は保険でカバーされるため、適切なプランを選べば日常的な診察や治療で大きな出費は発生しません。ただし、歯科治療や眼科治療は保険対象外のケースが多く、別途費用がかかることがあります。
教育費はドバイ移住において最も大きな支出項目の一つです。インターナショナルスクールの学費は年間30,000~100,000AED(約130~430万円)と幅広く、カリキュラムや学校のレベルによって大きく異なります。
日本人学校も存在し、年間学費は約40,000~60,000AED程度です。複数の子供を通わせる場合は割引制度があるスクールもありますが、家族での移住を検討する際は教育費を最重要項目として資金計画に組み込む必要があります。
| 項目 |
年間費用(AED) |
年間費用(円) |
| 健康保険(家族4人) |
24,000~48,000 |
約103~206万円 |
| インターナショナルスクール(1人) |
30,000~100,000 |
約129~430万円 |
| 日本人学校(1人) |
40,000~60,000 |
約172~258万円 |
| スクールバス(1人) |
5,000~10,000 |
約22~43万円 |
| 課外活動・習い事(1人) |
5,000~15,000 |
約22~65万円 |
税制や保険の負担と節約ポイント
ドバイの最大の魅力の一つは、所得税が原則非課税であることです。給与所得や事業所得に対して税金がかからないため、手取り収入が大幅に増加します。法人税についても、フリーゾーン内に設立した企業は原則非課税となります。
一方、VAT(付加価値税)は5%が課税されるため、日常の買い物やサービス利用時には消費税相当の負担があります。また、日本との税務上の居住地判定や、日本の資産に対する課税関係については専門家への相談が推奨されます。
保険については、健康保険の加入が義務付けられているため固定費として計上する必要があります。保険プランの選択では、カバー範囲と保険料のバランスを考慮し、家族の健康状態や予想される医療ニーズに応じた適切なプランを選ぶことが節約のポイントです。
生活費の節約ポイントとしては、住居選びで郊外エリアを検討する、自炊を中心とする、公共交通機関を活用する、エンターテインメントでは無料イベントや公共施設を利用するなどの工夫が有効です。また、年間契約で家賃を一括払いすると割引が受けられるケースもあります。
ドバイでの住まいはどうする?賃貸と購入について解説
ドバイでの住まいは、賃貸と購入の2つの選択肢があります。移住初期は賃貸で生活環境を確認し、その後に不動産購入を検討するケースが一般的です。エリア選びは通勤や通学、生活利便性に大きく影響するため、慎重な検討が必要です。
ドバイの不動産市場は外国人にも開放されており、特定エリアでは外国人も所有権を取得できます。また、不動産購入によるビザ取得という選択肢もあるため、移住計画と不動産投資を組み合わせた資産形成も可能です。
賃貸契約の手続きの流れと必要な書類
ドバイでの賃貸契約は、物件探しから契約完了まで通常2~4週間程度かかります。まず不動産仲介業者を通じて物件を探し、内見後に条件交渉を行います。
契約時には、パスポートコピー、ビザコピー、エミレーツIDコピー、雇用契約書または収入証明が必要です。家賃は年間一括払いが基本ですが、交渉により2回払い、4回払いも可能な場合があります。複数回払いの場合は、ポストデートチェック(先日付小切手)の提出が求められます。
契約締結後は、EJARI登録という政府の賃貸契約登録システムへの登録が義務付けられています。これは賃貸契約の公的な記録となり、ビザ申請や更新時にも必要となる重要な書類です。
光熱費の契約はDEWA(Dubai Electricity and Water Authority)で行い、デポジットとして約2,000~4,000AEDが必要です。インターネット契約も別途必要で、通常は2年契約が一般的です。
| 手続き項目 |
必要書類・費用 |
所要期間 |
| 物件探し・内見 |
パスポート、ビザコピー |
1~2週間 |
| 賃貸契約締結 |
パスポート、ビザ、収入証明、小切手 |
1~2日 |
| 仲介手数料 |
年間家賃の5%程度 |
契約時 |
| EJARI登録 |
賃貸契約書、パスポート、ビザ |
1~3日 |
| 光熱費契約 |
EJARI、パスポート、デポジット |
1~3日 |
| インターネット契約 |
パスポート、ビザ、EJARI |
1~7日 |
不動産購入により在留権を得られる条件
ドバイでは一定額以上の不動産を購入することで居住ビザを取得できます。75万AED以上の不動産購入で2年間のビザ、200万AED以上の購入で10年間のゴールデンビザの取得が可能です。
外国人が所有権を取得できるエリアはフリーホールドと呼ばれ、ダウンタウン、マリーナ、パームジュメイラ、ジュメイラビーチレジデンスなど、主要な人気エリアが含まれます。一方、リースホールドエリアでは99年間の長期リース権のみが取得可能です。
不動産購入の手続きは、物件選定、予約金の支払い、売買契約の締結、ローン手続き(利用する場合)、土地局での登記という流れで進みます。登記時には物件価格の4%程度の登記費用と仲介手数料が必要になります。
投資目的で不動産を購入し、賃貸に出すことも可能です。ドバイの不動産市場は年間5~8%程度の賃貸利回りが期待でき、キャピタルゲインも狙えるため、資産運用としても魅力的です。
| 購入額 |
取得可能なビザ |
有効期限 |
| 75万AED以上 |
不動産投資ビザ |
2年(更新可) |
| 200万AED以上 |
ゴールデンビザ |
10年(更新可) |
| 500万AED以上 |
ゴールデンビザ(優遇条件) |
10年(更新可) |
不動産購入によるビザ取得では、購入後に不動産を保有し続ける必要があります。売却した場合はビザが失効するため、長期的な保有計画を立てることが重要です。また、複数の不動産を合算して必要額を満たすことも可能です。
ドバイで日本人が暮らしやすい地域はどこか?
ドバイには多様なエリアがあり、それぞれ特徴や家賃相場が異なります。ダウンタウンは世界一高いビル「ブルジュ・ハリファ」を中心とした都心エリアで、利便性が高い一方で家賃も高額です。
マリーナエリアは高層住宅が立ち並ぶ海沿いの人気エリアで、レストランやショッピングモールも充実しています。若い世代や独身者に人気があり、活気ある雰囲気が特徴です。
日本人家族に人気が高いのは、ジュメイラエリアやアラビアンランチェスです。これらのエリアは治安が良く緑も多い住宅地で、インターナショナルスクールへのアクセスも良好です。
郊外エリアのドバイランドやスポーツシティは家賃がリーズナブルで、広い物件が確保できます。車での移動が前提となりますが、コストパフォーマンスを重視する方に適しています。
| エリア名 |
特徴 |
家賃相場(2BR/月) |
| ダウンタウン |
都心部、利便性が高い、高級エリア |
10,000~18,000 AED |
| マリーナ |
海沿い、レストラン・ショップ充実 |
8,000~15,000 AED |
| ジュメイラ |
住宅地、日本人に人気、学校近い |
9,000~16,000 AED |
| アラビアンランチェス |
緑豊か、ファミリー向け、静か |
7,000~12,000 AED |
| ドバイランド |
郊外、広い物件、リーズナブル |
5,000~9,000 AED |
| スポーツシティ |
スポーツ施設充実、コスパ良好 |
5,500~9,500 AED |
エリア選びでは、職場や学校への通勤・通学時間、生活利便性、治安、コミュニティの雰囲気などを総合的に考慮することが重要です。可能であれば短期滞在で複数のエリアを実際に訪れ、生活環境を確認してから決定することをお勧めします。
まとめ
ドバイ移住には目的や家族構成に応じたビザの選択が重要であり、不動産投資、就労、起業、リモートワーク、退職など多様な選択肢が用意されています。ビザ取得後は健康保険加入や住居確保などの準備を段階的に進め、必要書類を事前に揃えておくことが成功の鍵となります。
- 75万AED以上の不動産投資で2年ビザ、200万AED以上でゴールデンビザが取得可能
- 就労ビザは雇用主がスポンサーとなり、家族帯同も可能
- バーチャルワーキングビザは月額5,000USD以上の収入証明で取得可能
- 55歳以上のリタイアメントビザは5年間有効で配偶者も帯同できる
- 初期費用は200~400万円程度、月々の生活費は15~25万AED(約65~108万円)が目安
- インターナショナルスクールの学費は年間30~100万AED(約130~430万円)
- 所得税が非課税で手取り収入が大幅に増加するメリットがある
- 賃貸契約ではEJARI登録が義務、年間一括払いが基本
- ジュメイラやアラビアンランチェスは日本人家族に人気の住宅エリア
- ビザ発行後60日以内の入国が必要など、最新規則の確認が不可欠
ドバイ移住を成功させるには、自分の状況に最適なビザを選び、資金計画を立て、最新情報を常に確認しながら準備を進めることが重要です。家族での移住を検討している方は、教育環境や医療体制も含めた総合的な生活設計を行いましょう。まずは専門のコンサルティング会社や現地の日本人コミュニティに相談し、具体的な移住計画を立てることから始めてみてください。
ドバイへの移住を考えている方にとって、ビザの取得条件や必要な資金、家族帯同の可否については気になる点ではないでしょうか。UAE(アラブ首長国連邦)では、投資家や起業家、リモートワーカー、退職者など、多様な目的に応じた移住制度が整備されており、所得税が原則非課税という魅力的な税制も相まって、日本人の移住先として注目を集めています。
本記事では、2025年最新のビザ情報をもとに、ドバイ移住に必要な条件、7つのビザの種類と取得方法、費用や住まいの準備まで、今すぐ使える情報を徹底的に解説します。個人での移住から家族での長期滞在まで、全体像を把握するためぜひご一読ください。
ドバイ移住に必要な条件とは?
ドバイへの移住を実現するには、滞在目的に応じた居住ビザの取得が第一条件となります。観光ビザでは長期滞在や就労ができないため、投資、就労、起業、退職など、自分の状況に合ったビザカテゴリーを選択することが必要です。
ビザ取得後は、現地での健康保険加入、住居の確保、銀行口座の開設などが続きます。移住の成功には事前の情報収集と計画的な準備が不可欠であり、各ステップの要件を正確に理解しておくことが重要です。
移住までの基本ステップ
ドバイ移住の実現には、複数の手続きを段階的に進めていく必要があります。まず自身の移住目的を明確にし、それに適したビザタイプを選定することから始まります。
次にビザ申請に必要な書類を準備し、現地または日本国内の代理業者を通じて申請手続きを行います。ビザ承認後は、60日以内にドバイへ入国し、健康診断やエミレーツIDの取得など、現地での本登録手続きを完了させます。
並行して住居の確保、銀行口座の開設、健康保険への加入を進め、生活基盤を整えていきます。家族帯同の場合は、主申請者のビザ取得後に配偶者や子供のファミリービザを申請する流れになります。
移住に必要な必須条件について
ドバイ移住で共通して求められる基本条件は以下の通りです。これらは移住後の生活安定と法的なコンプライアンスを確保するための要件となっています。
| 条件項目 |
詳細内容 |
| パスポート有効期限 |
入国時に残存期間6か月以上が必要 |
| 居住ビザ |
目的に応じた居住ビザの取得が必須(観光ビザでは長期滞在不可) |
| 健康保険 |
ドバイの医療保険への加入が義務付け |
| 住居証明 |
賃貸契約書または不動産所有証明が必要 |
| 健康診断 |
ビザ取得時に指定医療機関での健康診断受診が必須 |
| 犯罪歴証明 |
一部のビザでは無犯罪証明書の提出が求められる |
これらの条件に加えて、ビザの種類によっては資産証明、雇用契約書、不動産登記証明、学歴証明など、追加の書類提出が求められます。申請前に各ビザの詳細要件を確認し、不備のないよう準備を進めましょう。
ドバイ移住で必要な7つのビザと取得条件
ドバイでは移住者の多様なニーズに対応するため、複数のビザカテゴリーが用意されています。それぞれ取得条件、有効期限、取得費用が異なるため、自分のライフスタイルや資金計画に最適なビザを選択することが重要です。
2025年現在、主に利用されているビザは7種類あり、不動産投資、就労、起業、リモートワーク、退職後の移住など、さまざまな目的に対応しています。以下では各ビザの詳細と取得条件を解説します。
不動産投資ビザ
不動産投資ビザは、ドバイで一定額以上の不動産を購入することで取得できる居住ビザです。75万AED以上(約3,200万円)の不動産を所有することで2年間の居住権が付与され、更新も可能です。
このビザは就労許可を含まないため、現地で仕事をする場合は別途就労ビザの取得が必要になります。ただし、賃貸収入による資産運用や、リモートワークで海外企業の仕事を続けることは可能です。
申請には不動産登記証明書、パスポートコピー、健康診断結果、銀行残高証明などが必要です。不動産の購入から登記完了までに通常1~2か月かかるため、余裕を持ったスケジュールで進めることが推奨されます。
| 項目 |
詳細 |
| 最低投資額 |
75万AED(約3,200万円)以上の不動産 |
| 有効期限 |
2年間(更新可能) |
| 就労許可 |
含まれない(別途就労ビザが必要) |
| 家族帯同 |
可能(配偶者・子供のファミリービザ申請可) |
| 取得期間 |
不動産購入から1~2か月程度 |
就労ビザ
就労ビザは、ドバイまたはUAE内の企業に雇用されることで取得できるビザです。雇用主がスポンサーとなり、ビザ申請から取得までの手続きを代行するケースが一般的です。
有効期限は通常2~3年で、雇用契約の継続中は更新が可能です。ビザ取得には雇用契約書、学歴証明書、職歴証明書、健康診断結果、パスポートコピーなどが必要になります。
就労ビザ保有者は、配偶者や子供のファミリービザをスポンサーすることができます。給与水準や役職によっては、住居手当や教育手当、航空券支給などの福利厚生が提供されることもあります。
ゴールデンビザ
ゴールデンビザは、UAE政府が優秀な人材や投資家の長期滞在を促進するために導入した長期居住制度です。有効期限が5年または10年と長く、更新も可能なため、永住に近い形での滞在が実現できます。
取得条件は複数のカテゴリーに分かれており、不動産投資の場合は200万AED以上(約8,600万円)の不動産所有が必要です。起業家や投資家の場合は事業計画や投資実績、専門職の場合は学歴や職歴、収入証明などが審査されます。
ゴールデンビザ保有者は、UAE国外に長期滞在していてもビザが失効しないというメリットがあり、複数の国を行き来するビジネスパーソンに適しています。また、配偶者、子供、両親へのスポンサーシップも可能です。
| カテゴリー |
主な条件 |
有効期限 |
| 不動産投資家 |
200万AED以上の不動産所有 |
10年 |
| 起業家 |
承認されたプロジェクトの設立 |
5年 |
| 投資家 |
UAE企業への200万AED以上の投資 |
10年 |
| 専門職 |
博士号保持者、医師、科学者など |
10年 |
| 優秀学生 |
UAE内大学で優秀な成績 |
5年 |
バーチャルワーキングビザ
バーチャルワーキングビザは、2020年に導入された比較的新しいビザで、海外企業に雇用されているリモートワーカーやフリーランスがドバイに居住しながら仕事を続けられる制度です。
取得には月額5,000USD以上の収入証明、または過去3か月の銀行残高証明が必要です。雇用契約書またはクライアントとの契約書、健康保険の加入証明も提出が求められます。
有効期限は1年間で、現地での雇用は認められませんが、ドバイを拠点に世界中のクライアントと仕事をすることが可能です。税制面でもメリットがあり、所得税非課税の恩恵を受けながら、日本や他国の企業と取引を続けられます。
投資家ビザ
投資家ビザは、ドバイまたはUAE内で法人を設立し、事業活動を行う起業家向けのビザです。フリーゾーン内に会社を設立する場合と、本土(メインランド)に設立する場合で、手続きや条件が異なります。
フリーゾーンでの法人設立は比較的手続きが簡易で、外資100%での所有が認められ、法人税も原則非課税です。一方、メインランドでの設立はUAE国民のスポンサーが必要になるケースがあり、事業内容によって制限があります。
法人設立後は3年間有効の居住ビザが発行され、従業員へのビザスポンサーシップも可能になります。事業規模や従業員数に応じて複数のビザ枠が割り当てられるため、家族や従業員を帯同させることもできます。
リタイアメントビザ
リタイアメントビザは、55歳以上の退職者を対象とした長期居住ビザです。2018年に導入され、老後をドバイで過ごしたい方にとって魅力的な選択肢となっています。
取得条件は以下のいずれかを満たす必要があります。100万AED以上(約4,300万円)の不動産をドバイで所有する、100万AED以上の貯蓄を証明する、または月額2万AED以上(約86万円)の年金や投資収入があることを証明することです。
有効期限は5年間で、更新も可能です。配偶者のファミリービザも申請でき、夫婦でドバイに移住することができます。医療保険の加入が義務付けられていますが、ドバイには高水準の医療施設が整っており、退職後の生活環境として適しています。
| 条件 |
詳細 |
| 年齢 |
55歳以上 |
| 不動産所有 |
100万AED以上の不動産をドバイで所有 |
| 貯蓄証明 |
100万AED以上の銀行預金証明 |
| 収入証明 |
月額2万AED以上の年金・投資収入 |
| 有効期限 |
5年間(更新可能) |
| 家族帯同 |
配偶者のファミリービザ申請可能 |
家族帯同の際の条件
ドバイでは主申請者がビザを取得した後、配偶者、子供、場合によっては両親まで帯同させることが可能です。家族帯同にはファミリービザの申請が必要で、主申請者がスポンサーとなります。
配偶者ビザの申請には婚姻証明書(アポスティーユ認証付き)、パスポートコピー、写真、健康診断結果などが必要です。子供の場合は出生証明書(同様にアポスティーユ認証付き)が必要になります。
就労ビザ保有者の場合、一定額以上の給与水準があることが家族帯同の条件となる場合があります。また、家族全員分の健康保険加入が義務付けられているため、保険費用も含めた資金計画が必要です。
子供は18歳まで、女子の場合は未婚であれば21歳まで親のビザに帯同できます。高等教育を受けている場合は延長も可能です。両親のビザスポンサーシップは、一定の収入条件を満たす場合に限り認められます。
ドバイ移住に必要な費用と資金計画のポイントについて
ドバイ移住を成功させるには、ビザ取得費用だけでなく、初期費用や毎月の生活費を含めた総合的な資金計画が欠かせません。為替レートの変動や生活スタイルによって費用は大きく変わるため、余裕を持った予算設定が重要です。
所得税が非課税というメリットがある一方で、家賃や教育費は日本より高額になるケースが多く、特に家族での移住の場合は相応の資金準備が求められます。以下では具体的な費用の内訳と資金計画のポイントを解説します。
初期費用の内訳と準備額
ドバイ移住の初期費用には、ビザ取得費用、渡航費、住居契約時の初期費用、家具家電の購入費、銀行口座開設費用などが含まれます。ビザの種類や家族構成によって総額は大きく変動します。
ビザ取得費用は、不動産投資ビザの場合は不動産購入費に加えて登記費用、ビザ申請料、健康診断費用などで約20~30万円程度が必要です。就労ビザの場合は雇用主が負担するケースが多いですが、自己負担の場合は同程度の費用がかかります。
住居契約では、年間家賃の5~10%程度の仲介手数料と初月家賃の前払いが必要になります。さらに光熱費のデポジット、家具付き物件でない場合は家具家電の購入費も見込む必要があります。
| 費用項目 |
概算金額(AED) |
概算金額(円) |
| ビザ申請料・健康診断 |
5,000~7,000 |
約22~30万円 |
| 渡航費(家族4人想定) |
15,000~25,000 |
約65~108万円 |
| 住居仲介手数料 |
3,000~10,000 |
約13~43万円 |
| 住居初期費用(デポジット等) |
10,000~20,000 |
約43~86万円 |
| 家具家電購入 |
10,000~30,000 |
約43~129万円 |
| 銀行口座開設・初期手続き |
2,000~5,000 |
約9~22万円 |
| 合計 |
45,000~97,000 |
約195~418万円 |
不動産購入を伴う移住の場合は、物件価格に加えて上記の費用が必要になります。また、移住後の生活が軌道に乗るまでの生活費として、最低でも3~6か月分の余裕資金を確保しておくことが推奨されます。
家庭における月々の生活費
ドバイでの月々の生活費は、住むエリア、住居のタイプ、子供の教育、外食の頻度などによって大きく変動します。一般的な家族4人(夫婦+子供2人)の場合、月額15,000~25,000AED(約65~108万円)程度が目安となります。
家賃がドバイでの生活費の大部分を占め、エリアや物件の広さによって大きく異なります。日本人に人気のエリア(ジュメイラ、ダウンタウン、マリーナなど)の2ベッドルームで月額8,000~15,000AED程度、3ベッドルームで12,000~20,000AED程度が相場です。
食費は自炊中心の場合で月額3,000~5,000AED程度、外食が多い場合はさらに増加します。光熱費は夏季のエアコン使用により増加し、月額500~1,500AED程度です。通信費、交通費、娯楽費なども含めると、トータルでの生活費は日本の都市部と同等かやや高めになります。
| 費目 |
月額(AED) |
月額(円) |
| 家賃(2~3ベッドルーム) |
8,000~20,000 |
約34~86万円 |
| 光熱費(電気・水道・ガス) |
500~1,500 |
約2~6.5万円 |
| 食費 |
3,000~5,000 |
約13~22万円 |
| 通信費(携帯・インターネット) |
300~500 |
約1.3~2.2万円 |
| 交通費(車両ローン・ガソリン) |
1,500~3,000 |
約6.5~13万円 |
| 娯楽・雑費 |
1,000~2,000 |
約4~9万円 |
| 合計(教育費・医療費除く) |
14,300~32,000 |
約62~138万円 |
ドバイでの医療費と教育費
ドバイでは健康保険への加入が義務付けられているため、保険料が毎月の固定費になります。保険プランによって月額500~2,000AED程度と幅があり、カバー範囲や自己負担額が異なります。
医療費自体は保険でカバーされるため、適切なプランを選べば日常的な診察や治療で大きな出費は発生しません。ただし、歯科治療や眼科治療は保険対象外のケースが多く、別途費用がかかることがあります。
教育費はドバイ移住において最も大きな支出項目の一つです。インターナショナルスクールの学費は年間30,000~100,000AED(約130~430万円)と幅広く、カリキュラムや学校のレベルによって大きく異なります。
日本人学校も存在し、年間学費は約40,000~60,000AED程度です。複数の子供を通わせる場合は割引制度があるスクールもありますが、家族での移住を検討する際は教育費を最重要項目として資金計画に組み込む必要があります。
| 項目 |
年間費用(AED) |
年間費用(円) |
| 健康保険(家族4人) |
24,000~48,000 |
約103~206万円 |
| インターナショナルスクール(1人) |
30,000~100,000 |
約129~430万円 |
| 日本人学校(1人) |
40,000~60,000 |
約172~258万円 |
| スクールバス(1人) |
5,000~10,000 |
約22~43万円 |
| 課外活動・習い事(1人) |
5,000~15,000 |
約22~65万円 |
税制や保険の負担と節約ポイント
ドバイの最大の魅力の一つは、所得税が原則非課税であることです。給与所得や事業所得に対して税金がかからないため、手取り収入が大幅に増加します。法人税についても、フリーゾーン内に設立した企業は原則非課税となります。
一方、VAT(付加価値税)は5%が課税されるため、日常の買い物やサービス利用時には消費税相当の負担があります。また、日本との税務上の居住地判定や、日本の資産に対する課税関係については専門家への相談が推奨されます。
保険については、健康保険の加入が義務付けられているため固定費として計上する必要があります。保険プランの選択では、カバー範囲と保険料のバランスを考慮し、家族の健康状態や予想される医療ニーズに応じた適切なプランを選ぶことが節約のポイントです。
生活費の節約ポイントとしては、住居選びで郊外エリアを検討する、自炊を中心とする、公共交通機関を活用する、エンターテインメントでは無料イベントや公共施設を利用するなどの工夫が有効です。また、年間契約で家賃を一括払いすると割引が受けられるケースもあります。
ドバイでの住まいはどうする?賃貸と購入について解説
ドバイでの住まいは、賃貸と購入の2つの選択肢があります。移住初期は賃貸で生活環境を確認し、その後に不動産購入を検討するケースが一般的です。エリア選びは通勤や通学、生活利便性に大きく影響するため、慎重な検討が必要です。
ドバイの不動産市場は外国人にも開放されており、特定エリアでは外国人も所有権を取得できます。また、不動産購入によるビザ取得という選択肢もあるため、移住計画と不動産投資を組み合わせた資産形成も可能です。
賃貸契約の手続きの流れと必要な書類
ドバイでの賃貸契約は、物件探しから契約完了まで通常2~4週間程度かかります。まず不動産仲介業者を通じて物件を探し、内見後に条件交渉を行います。
契約時には、パスポートコピー、ビザコピー、エミレーツIDコピー、雇用契約書または収入証明が必要です。家賃は年間一括払いが基本ですが、交渉により2回払い、4回払いも可能な場合があります。複数回払いの場合は、ポストデートチェック(先日付小切手)の提出が求められます。
契約締結後は、EJARI登録という政府の賃貸契約登録システムへの登録が義務付けられています。これは賃貸契約の公的な記録となり、ビザ申請や更新時にも必要となる重要な書類です。
光熱費の契約はDEWA(Dubai Electricity and Water Authority)で行い、デポジットとして約2,000~4,000AEDが必要です。インターネット契約も別途必要で、通常は2年契約が一般的です。
| 手続き項目 |
必要書類・費用 |
所要期間 |
| 物件探し・内見 |
パスポート、ビザコピー |
1~2週間 |
| 賃貸契約締結 |
パスポート、ビザ、収入証明、小切手 |
1~2日 |
| 仲介手数料 |
年間家賃の5%程度 |
契約時 |
| EJARI登録 |
賃貸契約書、パスポート、ビザ |
1~3日 |
| 光熱費契約 |
EJARI、パスポート、デポジット |
1~3日 |
| インターネット契約 |
パスポート、ビザ、EJARI |
1~7日 |
不動産購入により在留権を得られる条件
ドバイでは一定額以上の不動産を購入することで居住ビザを取得できます。75万AED以上の不動産購入で2年間のビザ、200万AED以上の購入で10年間のゴールデンビザの取得が可能です。
外国人が所有権を取得できるエリアはフリーホールドと呼ばれ、ダウンタウン、マリーナ、パームジュメイラ、ジュメイラビーチレジデンスなど、主要な人気エリアが含まれます。一方、リースホールドエリアでは99年間の長期リース権のみが取得可能です。
不動産購入の手続きは、物件選定、予約金の支払い、売買契約の締結、ローン手続き(利用する場合)、土地局での登記という流れで進みます。登記時には物件価格の4%程度の登記費用と仲介手数料が必要になります。
投資目的で不動産を購入し、賃貸に出すことも可能です。ドバイの不動産市場は年間5~8%程度の賃貸利回りが期待でき、キャピタルゲインも狙えるため、資産運用としても魅力的です。
| 購入額 |
取得可能なビザ |
有効期限 |
| 75万AED以上 |
不動産投資ビザ |
2年(更新可) |
| 200万AED以上 |
ゴールデンビザ |
10年(更新可) |
| 500万AED以上 |
ゴールデンビザ(優遇条件) |
10年(更新可) |
不動産購入によるビザ取得では、購入後に不動産を保有し続ける必要があります。売却した場合はビザが失効するため、長期的な保有計画を立てることが重要です。また、複数の不動産を合算して必要額を満たすことも可能です。
ドバイで日本人が暮らしやすい地域はどこか?
ドバイには多様なエリアがあり、それぞれ特徴や家賃相場が異なります。ダウンタウンは世界一高いビル「ブルジュ・ハリファ」を中心とした都心エリアで、利便性が高い一方で家賃も高額です。
マリーナエリアは高層住宅が立ち並ぶ海沿いの人気エリアで、レストランやショッピングモールも充実しています。若い世代や独身者に人気があり、活気ある雰囲気が特徴です。
日本人家族に人気が高いのは、ジュメイラエリアやアラビアンランチェスです。これらのエリアは治安が良く緑も多い住宅地で、インターナショナルスクールへのアクセスも良好です。
郊外エリアのドバイランドやスポーツシティは家賃がリーズナブルで、広い物件が確保できます。車での移動が前提となりますが、コストパフォーマンスを重視する方に適しています。
| エリア名 |
特徴 |
家賃相場(2BR/月) |
| ダウンタウン |
都心部、利便性が高い、高級エリア |
10,000~18,000 AED |
| マリーナ |
海沿い、レストラン・ショップ充実 |
8,000~15,000 AED |
| ジュメイラ |
住宅地、日本人に人気、学校近い |
9,000~16,000 AED |
| アラビアンランチェス |
緑豊か、ファミリー向け、静か |
7,000~12,000 AED |
| ドバイランド |
郊外、広い物件、リーズナブル |
5,000~9,000 AED |
| スポーツシティ |
スポーツ施設充実、コスパ良好 |
5,500~9,500 AED |
エリア選びでは、職場や学校への通勤・通学時間、生活利便性、治安、コミュニティの雰囲気などを総合的に考慮することが重要です。可能であれば短期滞在で複数のエリアを実際に訪れ、生活環境を確認してから決定することをお勧めします。
まとめ
ドバイ移住には目的や家族構成に応じたビザの選択が重要であり、不動産投資、就労、起業、リモートワーク、退職など多様な選択肢が用意されています。ビザ取得後は健康保険加入や住居確保などの準備を段階的に進め、必要書類を事前に揃えておくことが成功の鍵となります。
- 75万AED以上の不動産投資で2年ビザ、200万AED以上でゴールデンビザが取得可能
- 就労ビザは雇用主がスポンサーとなり、家族帯同も可能
- バーチャルワーキングビザは月額5,000USD以上の収入証明で取得可能
- 55歳以上のリタイアメントビザは5年間有効で配偶者も帯同できる
- 初期費用は200~400万円程度、月々の生活費は15~25万AED(約65~108万円)が目安
- インターナショナルスクールの学費は年間30~100万AED(約130~430万円)
- 所得税が非課税で手取り収入が大幅に増加するメリットがある
- 賃貸契約ではEJARI登録が義務、年間一括払いが基本
- ジュメイラやアラビアンランチェスは日本人家族に人気の住宅エリア
- ビザ発行後60日以内の入国が必要など、最新規則の確認が不可欠
ドバイ移住を成功させるには、自分の状況に最適なビザを選び、資金計画を立て、最新情報を常に確認しながら準備を進めることが重要です。家族での移住を検討している方は、教育環境や医療体制も含めた総合的な生活設計を行いましょう。まずは専門のコンサルティング会社や現地の日本人コミュニティに相談し、具体的な移住計画を立てることから始めてみてください。