ドバイの法人税はどうなっている?適用条件や例外ルールをまとめて紹介!

ドバイといえば「税金が安い国」というイメージが強いですよね。正直、以前は法人税がほぼゼロだったんですが、2023年6月から新しく法人税が導入されました。ただ基本税率は9%と低く、日本や他の先進国と比べてもまだまだ魅力的です。この記事では、ドバイの法人税率や適用条件、フリーゾーン企業への特例、そして実務上の注意点まで詳しく解説します。

ドバイの法人税はどのくらい?

ドバイをはじめとするUAE(アラブ首長国連邦)では、2023年6月から法人税が本格的に導入されました。ここではまず、制度が始まった背景や目的、そして企業への影響について整理していきます。

法人税はあるが比較的低い水準

UAEはもともと法人税が課税されない国として知られていました。ところが、グローバル・ミニマム課税(最低税率15%を義務付ける国際ルール)に対応する世界的な税制の流れに合わせて、中東でも法人税導入が進むことになりました。

ただし、UAEとしては「無秩序に課税を強化するわけじゃない」というスタンスなんですよ。むしろ、低税率のメリットを残しつつ、国際的な信用を高めて外資を呼び込む戦略として導入されました。実際、9%という税率は世界的に見ても低い水準ですし、中小企業への救済措置も用意されているので、税負担を最小限に抑えられる仕組みになっています。

私が現地でお会いした起業家の方も、「税金が導入されたけど、日本より全然マシ」とおっしゃっていました。この制度のポイントは、課税所得に応じた段階的な税率設定と、中小企業への手厚い優遇にあります。

施行開始日と制度の適用範囲

UAE法人税の施行開始日は、2023年6月1日以降に開始する事業年度からでした。つまり、会計年度が暦年ベース(1月〜12月)の会社なら、2023年1月〜12月分は対象外で、2024年1月以降の収益に対して法人税が発生することになります。

適用範囲ですが、基本的にUAE国内で事業活動を行うすべての法人が対象になります。ちなみに、これには現地法人だけでなく、UAE国外の企業がドバイに支店を置いている場合も含まれるので注意が必要です。以前こんな相談がありました。日本企業のドバイ駐在員事務所でも、実質的に営業活動をしていれば課税対象になり得るケースがあるんです。

ただし、フリーゾーン内で特定の活動をしている企業や、年間売上が300万AED(約1億2,000万円)以下の小規模事業者には例外ルールが設けられています。この例外ルールをきちんと理解しておかないと損するので、後ほど詳しく説明しますね。

項目 内容
施行開始日 2023年6月1日以降に開始する事業年度
適用対象 UAE国内で事業活動を行うすべての法人(支店・駐在員事務所含む)
基本税率 課税所得375,000AED超の部分に9%
例外税率 課税所得375,000AED以下:0%
中小企業救済 年間売上300万AED以下は2026年末まで免税(一部条件あり)
多国籍大企業 売上1200億円超は15%(2025年以降適用)

企業にはどんな影響がある?

この法人税導入によって、ドバイで事業をする企業には次のような影響が出ています。まず一番大きいのは、財務管理や会計処理の透明化が求められるようになった点です。これまでドバイでは監査不要だったり、税務申告自体が存在しなかったりしましたが、今後は監査済み財務諸表の提出が必要になります。

また、課税所得がゼロだったとしても、全企業に法人税の申告義務があるんです。だから「売上が少ないから関係ない」ではなく、年に一度は必ず申告手続きが発生します。これは日本企業にとっても新しい負担ですし、現地スタッフを雇っている場合は彼らへの研修や経理体制の整備が必要になってきます。

現地でもよくある話ですが、ちゃんと申告しないとペナルティが発生するケースもあるので要注意です。逆に、小規模事業者向けの救済制度をうまく使えば、2026年末までは実質的に免税になるので、ここをしっかり押さえておくのが大事ですよ。

  • 監査済み財務諸表の提出義務が発生
  • 課税所得がゼロでも全法人に申告義務あり
  • 小規模事業者は年間売上300万AED以下で免税対象(2026年末まで)
  • フリーゾーン企業も申告・監査が必須化
  • 日本本社との連結決算を行う場合、UAE法人税の取り扱いに注意

ドバイ法人税の税率計算と実務上のポイント

ここからは、具体的な税率構成や課税所得の計算方法、そして日本企業が現地で対応すべきチェックリストまで、実務的な内容を解説していきます。ちょっと細かい話も出てきますが、この辺りが本当に重要なんです。

税率構成と小規模事業者向けの優遇について

UAE法人税の基本は、課税所得375,000AED(約1,500万円)以下の部分が0%、それを超える部分に9%が課税される仕組みです。たとえば、課税所得が500,000AEDだった場合、375,000AEDまでは非課税で、残りの125,000AEDに対してだけ9%が適用されます。つまり、11,250AED(約45万円)の法人税がかかる計算になるわけですね。

でも小規模事業者にはさらに優遇があって、年間売上が300万AED(約1億2,000万円)以下の企業は、2026年末まで法人税が完全に免除されます。これはUAE政府が中小企業やスタートアップを支援するために作った制度で、以前お会いした現地起業家の方も「この3年間で会社を軌道に乗せたい」とおっしゃっていました。

ただし注意点があって、免税を受けるには一定の条件を満たす必要があります。たとえば、フリーゾーン企業の場合は適格活動のみを行っていることや、UAE本土企業との取引が限定的であることなどです。この辺の要件は、事前に専門家へ確認しないとリスクが高いので、自己判断は避けた方が安全ですよ。

課税所得区分 税率 備考
375,000AED以下 0% 全企業に適用される基礎控除のようなもの
375,000AED超の部分 9% 超過部分のみ課税される
年間売上300万AED以下 0%(2026年末まで) 小規模事業者救済制度
多国籍大企業 15% グローバル売上1200億円超の場合、2025年以降適用
フリーゾーン企業(適格) 0% 適格活動のみ、本土取引制限などの条件あり
フリーゾーン企業(非適格) 9% 条件を満たさない場合は通常法人と同じ

課税所得の算定と損金算入の基本ルール

課税所得を正しく計算するには、会計上の利益からスタートして、税務上の調整項目を加減算していきます。日本の法人税と似たような仕組みですが、UAE独自のルールもあるので注意が必要なんです。

まず損金算入できる費用ですが、事業に直接関係する経費(人件費、オフィス賃料、広告費、通信費など)は基本的に認められます。でも、役員報酬や配当金、罰金や贈答品などは損金不算入になる場合が多いです。ちなみに、減価償却費も損金算入できますが、償却方法や償却率がUAE税法で定められているので、日本基準と違うケースがあります。

また、UAE国外に支払う利息やロイヤリティには源泉徴収義務が生じる場合もあるので、グループ間取引がある企業は移転価格の文書化やBEPS対応も視野に入れておくべきです。私が実際にドバイで見た限り、日本本社とのライセンス契約や資金貸借がある会社は、この辺の整備が遅れて後から慌てるパターンが多いんですよ。

さらに、繰越欠損金の取り扱いも要チェックです。UAE法人税では、欠損金を無期限に繰り越せる可能性がありますが、年間控除額に上限が設けられる場合もあります。税務ルールは毎年細かく更新されるので、専門家と連携して最新情報をキャッチアップするのが重要ですね。

  • 事業関連経費は原則として損金算入可能
  • 役員報酬・配当金・罰金などは損金不算入
  • 減価償却はUAE税法の基準に従う
  • 国外への利息・ロイヤリティ支払いには源泉徴収義務あり
  • 繰越欠損金は無期限繰越可能だが年間控除額に上限の可能性
  • 移転価格文書化とBEPS対応が必須(グループ間取引がある場合)

日本企業が取るべき対応と確認すべきポイント

日本企業がドバイで法人を設立したり、既存のUAE子会社を運営したりする場合、次のような実務対応が求められます。正直、この辺をちゃんとやらないと後で大変なことになるので、早めに準備を進めるのがおすすめです。

まず最初にやるべきは、税務登録の完了です。UAE連邦税務庁(FTA)への登録手続きを行い、Tax Registration Number(TRN)を取得する必要があります。これがないと法人税申告ができませんし、銀行口座開設や取引先との契約でも必要になるケースが多いです。

次に、会計システムの整備ですね。UAE法人税の申告には監査済み財務諸表が必須なので、月次決算を正確に行える体制を作っておくことが大事です。現地でもよくある話ですが、小規模な会社だと「売上管理がExcelだけ」みたいなケースもあって、それだと監査対応が大変になります。だから、クラウド会計ソフトを導入するとか、経理担当者を雇うとか、早い段階で準備しておくと後がラクですよ。

それから、日本本社との連携体制も重要です。連結決算や移転価格文書の作成、グループ内ローンの管理など、本社と現地法人で情報共有しながら進める業務が増えます。ここがうまく回らないと、本社の経理部門と現地スタッフの間で混乱が生じるので、定期的にオンラインMTGを設定するなど、コミュニケーション体制を整えておくことが欠かせません。

対応項目 具体的なアクション 期限・目安
税務登録(TRN取得) UAE連邦税務庁へ登録申請 事業開始後速やかに
会計システム整備 クラウド会計ソフト導入、月次決算体制構築 法人設立後すぐに着手
監査法人の選定 UAE認可監査法人と契約 初年度決算前に完了
移転価格文書化 日本本社とのグループ間取引を文書化 取引開始時から準備
法人税申告スケジュール策定 決算日から9か月以内に申告(一般的な期限) 年間スケジュールを作成
VAT申告対応 法人税とは別にVAT登録・申告が必要 課税売上が年間37.5万AED超で登録義務
現地スタッフ研修 経理担当者へのUAE税制研修実施 四半期ごとに更新情報を共有

最後に、フリーゾーン企業として登録している場合は、適格活動の要件を満たしているか定期的にチェックする必要があります。フリーゾーン外との取引が増えたり、事業内容が変わったりすると、自動的に9%課税に切り替わる可能性があるんです。だから、年に一度は専門家に状況を確認してもらうのがベストですね。

  • 税務登録とTRN取得を最優先で完了させる
  • 月次決算と監査対応ができる会計システムを導入
  • 日本本社と定期的に連携し移転価格文書を整備
  • フリーゾーン企業は適格要件を年1回以上チェック
  • VAT申告も別途必要なので同時に管理体制を構築
  • 現地スタッフへの研修とマニュアル整備を行う

まとめ

ここまで、ドバイ法人税の基本的な仕組みから、税率計算、小規模事業者の救済制度、フリーゾーン企業の特例、そして実務上のチェックリストまで詳しく見てきました。2023年6月からスタートした新制度ですが、ポイントをしっかり押さえれば日本よりもずっと有利な条件でビジネスを展開できるんです。

  • ドバイ法人税は2023年6月から施行され、基本税率は9%と世界的に低水準
  • 課税所得375,000AED以下は0%、超過部分のみ9%課税
  • 年間売上300万AED以下の小規模事業者は2026年末まで免税
  • フリーゾーン企業は適格活動と条件を満たせば0%維持が可能
  • 全企業に法人税申告義務があり、監査済み財務諸表の提出が必須
  • 日本企業は税務登録、会計システム整備、移転価格文書化などの対応が必要
  • VATや個人所得税とは別の制度なので、総合的な税務戦略が重要

ドバイでの法人設立や移住を検討している方は、この法人税制度をうまく活用することで、税負担を最小限に抑えながらビジネスを成長させることができます。でも制度は複雑で毎年アップデートされるので、自己判断だけで進めるのはリスクが高いです。専門家に相談しながら、確実に手続きを進めていくことをおすすめします。

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