ドバイでビジネスを始めたいと考えている方にとって、法人設立手続きは最初のハードルになりますよね。実は、ドバイの法人設立は思っているほど難しくないんです。
この記事では、事業形態の選定から必要書類の準備、ライセンス取得、銀行口座開設まで、ドバイ法人設立の全プロセスを丁寧に解説します。実際に現地で法人設立をサポートしてきた経験から、つまずきやすいポイントや具体的なアドバイスもお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
ドバイで法人設立する際に必要な手続きとは?
ドバイで会社を作る手続きは、日本とはちょっと違った流れになるんですよ。でも正直、ステップをきちんと理解しておけば、意外とスムーズに進められます。
法人設立の基本的な流れとスケジュールの目安
ドバイでの法人設立は、まず事業形態を決めるところからスタートします。これが本当に重要なんです。
事業形態には大きく分けて「メインランド(本土)」と「フリーゾーン」の2種類があります。メインランドは現地市場で自由にビジネスができるのが強みですが、一方フリーゾーンは外資100%所有が可能で、税制優遇や手続きの簡素化というメリットがあるんですよ。現地でもよくある話ですが、多くの外国人起業家は最初にフリーゾーンを選ぶケースが多いです。
次に、業種と商号(会社名)を決定します。商号は事前予約が必須で、類似の名前がないか確認されるため、第二候補・第三候補も用意しておくと安心ですよ。
設立手続き全体の流れを表にまとめました。
| ステップ | 具体的な内容 | 目安期間 |
|---|---|---|
| 事前承認取得 | 必要書類を提出し、initial approvalを取得 | 2〜3週間 |
| 登記申請 | 登記申請料・ライセンス料の支払い、書類提出 | 1週間程度 |
| 資本金の払込 | 法人口座に10〜30万ディルハムを入金(フリーゾーンは不要な場合も) | 設立後1〜6か月 |
| ライセンス取得 | 営業ライセンスと法人設立証明書の発行 | 登記完了後すぐ |
| 銀行口座開設 | 法人用の銀行口座を開設 | 3〜6か月 |
| ビザ申請 | 投資家ビザや従業員ビザを申請 | 1か月程度 |
全体で見ると、設立完了までには1.5〜2か月程度を見込んでおくと良いでしょう。ただし、銀行口座開設は別で3〜6か月かかることがあるので、ビジネス開始時期は余裕を持って計画することをおすすめします。
この前のお客様もそうでしたが、事前承認の段階で書類不備があると手続きが大幅に遅れることがあるんです。だから、初期段階での準備が本当に大切になってきます。
必要書類な書類は?
法人設立に必要な書類は、株主が個人か法人かによって大きく変わってきます。現地でもよく聞かれる質問なので、ここでしっかり整理しておきましょう。
個人が株主の場合、準備する書類は比較的シンプルです。基本的には以下の書類が必要になりますよ。
- パスポートのコピー(全ページ)
- 証明写真(背景が白のもの、サイズ指定あり)
- 住所証明書(公共料金請求書や銀行取引明細書など、3か月以内のもの)
- 署名見本
- 事業計画書(フリーゾーンによっては必須)
一方、法人が株主となる場合は、追加書類がかなり増えるんです。以前こんな相談がありましたが、法人株主の場合は準備に1か月以上かかることも珍しくありません。
- 登記簿謄本(発行から3か月以内)
- 会社定款
- 取締役会決議書(UAE法人設立への投資を承認する内容)
- 上記書類のアラビア語または英語への翻訳
- 公証人による公証
- UAE領事館での認証(アポスティーユ)
ちなみに、これらの書類はすべて有効期限があるので注意が必要です。登記簿謄本や取締役会決議書は発行から3か月以内のものが求められるため、タイミングを見計らって取得するのがポイントですよ。
その他、設立手続きに共通して必要になる書類もリストアップしておきます。
| 書類名 | 詳細 |
|---|---|
| 商号予約証明書 | 商号が承認されたことを示す証明書 |
| 所定の申請書 | 各フリーゾーンまたはDEDが指定する申請フォーム |
| 会社定款 | 公証人による公証が必要 |
| オフィス賃貸契約書 | Ejari証明書として登録されたもの(メインランドの場合必須) |
| 株主・取締役情報 | 株主構成や役員リストを記載した書類 |
| NOC(異議なし証明書) | ビザスポンサーがいる場合に必要 |
私が実際にドバイで見た限り、書類の不備で何度も差し戻しになるケースが本当に多いんです。特にオフィス賃貸契約書のEjari登録は忘れやすいポイントなので、必ず確認してくださいね。
設立に必要な資本金はいくら?
ドバイで法人を設立する際、資本金の考え方は日本とちょっと違うんですよ。メインランドとフリーゾーンで要件が異なるので、しっかり理解しておきましょう。
メインランドでLLC(有限責任会社)を設立する場合、最低資本金は通常10万〜30万ディルハム(約400万〜1,200万円)が一般的です。業種によっては、さらに高額な資本金が求められることもあるんですよ。たとえば、建設業や貿易業などは資本金要件が高めに設定されているケースが多いです。
一方、フリーゾーンの場合は、資本金が不要または非常に低額で済むことが多いんです。これがフリーゾーンの大きなメリットの一つですね。ただし、一部のフリーゾーンでは、ライセンスの種類によって5万ディルハム程度の資本金が求められることもあります。
現地でもよくある話ですが、資本金の払込タイミングも重要なポイントです。設立後1〜6か月以内に払い込むケースが多く、法人口座開設と同時進行で進める必要があります。
主要なフリーゾーンの資本金要件を比較してみましょう。
| フリーゾーン名 | 最低資本金 | 特徴 |
|---|---|---|
| DMCC(ドバイ・マルチ・コモディティーズ・センター) | 不要(一部ライセンスで5万ディルハム) | 貿易・物流系に強い |
| JAFZA(ジュベル・アリ・フリーゾーン) | 不要 | 製造業・物流に適している |
| DIFC(ドバイ国際金融センター) | 5万米ドル | 金融系ライセンス専門 |
| IFZA(アジュマーン・フリーゾーン) | 不要 | 低コストで設立可能 |
正直なところ、資本金をどう用意するかは事業計画と密接に関わってきます。この前のお客様も、資本金の払込タイミングを考慮して銀行口座開設を急いでいました。設立費用とは別に、運転資金として最低でも100万〜200万円程度は手元に残しておくことをおすすめしますよ。
ビザ取得と法人口座開設の手順
法人設立が完了したら、次はビザ取得と銀行口座開設に進みます。この2つは並行して進めることが多いのですが、それぞれに時間がかかるので余裕を持って計画しましょう。
投資家ビザの取得は、法人設立証明書とライセンスが手元にあればスタートできます。必要な書類は以下の通りです。
- パスポートコピー(有効期限6か月以上)
- 証明写真(背景白、サイズ指定あり)
- 法人設立証明書
- 営業ライセンス
- 健康診断証明書(UAEの指定医療機関で受診)
- エミレーツID申請書
ビザ申請から発行までは通常1か月程度かかります。でも正直、健康診断の予約が取りにくいことがあるので、早めに動き始めるのがポイントですよ。
法人口座の開設には3〜6か月かかることが珍しくないので、これが一番のネックになることが多いんです。現地の銀行は審査が非常に厳しく、書類の不備があると何度も差し戻されることがあります。
法人口座開設に必要な書類を確認しましょう。
| 書類名 | 詳細 |
|---|---|
| 法人設立証明書 | Certificate of Incorporation |
| 営業ライセンス | Business License |
| 会社定款 | 公証済みのもの |
| 株主リスト | 全株主の情報を記載 |
| 取締役・署名権限者のパスポートコピー | 全ページ必要 |
| 取締役・署名権限者の居住証明 | 公共料金請求書など3か月以内のもの |
| エミレーツID | 取締役全員分 |
| 事業計画書 | 銀行指定のフォーマットで作成 |
| 資金源証明 | 資本金の出所を示す書類 |
私が実際にドバイで見た限り、銀行によって要求される書類が微妙に違うんですよ。だから、複数の銀行に同時にアプローチするのが現実的です。Emirates NBD、Mashreq Bank、RAKBANKあたりが外国人にも比較的対応しやすい銀行として知られています。
ちなみに、法人口座が開設できるまでの間は個人口座を使うこともできますが、ビジネス取引には法人口座が必須なので、早めに準備を始めることをおすすめします。
従業員ビザの取得手順も簡単に触れておきましょう。法人が従業員を雇用する場合、投資家ビザと同様の流れで従業員ビザを申請できます。ただし、従業員1人あたりの最低オフィススペース要件(通常8〜12平方メートル)があるので、オフィス契約の際には将来の採用計画も考慮してくださいね。
法人設立後の税務・維持にかかるコスト
法人設立が完了しても、実は年間の維持費用や税務対応が継続的に発生します。ここを見落としてしまうと、予想外のコストに驚くことになるんですよ。
法人税 VAT その他税制の最新の扱い
ドバイは「タックスヘイブン」というイメージが強いかもしれませんが、実は2023年6月から法人税が導入されたんです。これは結構大きな変化でした。
現在のUAEの法人税率は、課税所得37.5万ディルハム(約1,500万円)以下の部分は0%、それを超える部分は9%です。多くの中小企業にとっては実質的に低税率で運営できる環境が維持されていますが、すべての法人は法人税登録が義務付けられているので、忘れずに対応してくださいね。
VAT(付加価値税)については、課税売上が37.5万ディルハムを超える場合は任意登録、187.5万ディルハム(約7,500万円)を超える場合は強制登録となります。VAT税率は5%で、日本の消費税と似た仕組みですよ。
主要な税制をまとめた表を見てみましょう。
| 税目 | 税率・要件 | 備考 |
|---|---|---|
| 法人税 | 0%(37.5万ディルハム以下)/ 9%(超過分) | 2023年6月から施行、全法人が登録義務 |
| VAT(付加価値税) | 5% | 売上187.5万ディルハム超で強制登録 |
| 個人所得税 | なし | 給与所得に対する課税なし |
| キャピタルゲイン税 | なし | 株式売却益などに課税なし |
| 配当税 | なし | 配当金に対する源泉徴収なし |
現地でもよくある話ですが、VAT登録のタイミングを間違えて罰金を受けるケースがあるんです。売上が急成長している場合は、定期的に売上額をチェックして、登録義務のタイミングを見逃さないようにしましょう。
年間維持費用の目安と節約のコツ
法人を維持するためには、ライセンス更新料やオフィス賃料、ビザ更新費用など、毎年継続的にコストが発生します。この前のお客様も、初年度は設立費用に注目していましたが、2年目以降の維持費用を見て驚いていました。
年間維持費用の主な項目を確認しましょう。
- 営業ライセンス更新料:1.5万〜5万ディルハム(約60万〜200万円)
- オフィス賃料:年間3万〜20万ディルハム(約120万〜800万円)※エリアやサイズにより大きく変動
- 投資家ビザ更新料:1人あたり約5,000〜7,000ディルハム(約20万〜28万円)
- 従業員ビザ更新料:1人あたり約3,000〜5,000ディルハム(約12万〜20万円)
- 会計・監査費用:年間1万〜3万ディルハム(約40万〜120万円)
- PRO(公的関係担当者)サービス料:年間5,000〜1万ディルハム(約20万〜40万円)
フリーゾーンごとの年間維持費用を比較してみます。
| フリーゾーン | ライセンス更新料 | オフィス最低賃料(年間) | 合計目安 |
|---|---|---|---|
| DMCC | 約3万ディルハム | 約5万ディルハム | 約320万円 |
| IFZA | 約1.5万ディルハム | 約2万ディルハム | 約140万円 |
| JAFZA | 約2.5万ディルハム | 約4万ディルハム | 約260万円 |
| メインランド(DED) | 約2万ディルハム | 約8万ディルハム〜 | 約400万円〜 |
維持費用を抑えるコツは、フリーゾーンの選定とオフィス契約の工夫にあります。たとえば、IFZAのような低コストフリーゾーンを選べば、年間維持費は大幅に削減できます。また、バーチャルオフィスやフレキシブルオフィスを活用すれば、固定賃料を3〜5割程度カットできることもあるんですよ。
正直なところ、会計・監査費用もバカにならないコストです。でも、これを削ると後で税務調査で問題になる可能性があるので、きちんとした会計事務所と契約することをおすすめします。年間3万ディルハム程度で、税務申告からVAT対応までトータルでサポートしてくれる事務所が多いですよ。
ビザ更新費用については、従業員数を最小限にすることで抑えられます。多くのスタートアップは、初年度は投資家本人のビザのみで運営し、軌道に乗ってから従業員を増やすパターンが多いです。
清算・廃業時の手続きでの注意点
ビジネスがうまくいかなかった場合や、戦略変更で法人を閉じる必要が出たとき、清算手続きも意外と複雑なんです。以前こんな相談がありましたが、清算手続きを怠ると後々トラブルになることがあるので、しっかり理解しておきましょう。
ドバイでの法人清算には、通常の清算(Voluntary Liquidation)と強制清算(Compulsory Liquidation)の2種類があります。ほとんどのケースでは、株主の決議による通常の清算を選択します。
清算手続きの基本的な流れは以下の通りです。
- 株主総会での解散決議
- 清算人の選任
- 債権者への通知
- 資産の売却・債務の弁済
- 最終会計報告の作成
- ライセンスの返納
- 銀行口座の閉鎖
- 登記抹消
私が実際にドバイで見た限り、清算には最低でも3〜6か月、複雑なケースでは1年以上かかることもあるんですよ。特に債権債務の整理や、従業員の解雇手続きに時間がかかります。
清算時にかかる主な費用をまとめました。
| 項目 | 費用目安 |
|---|---|
| 清算人報酬 | 1万〜3万ディルハム |
| 公告費用 | 2,000〜5,000ディルハム |
| 会計・監査費用 | 5,000〜1.5万ディルハム |
| 弁護士費用 | 1万〜2万ディルハム |
| 登記抹消手数料 | 2,000〜5,000ディルハム |
清算手続きで特に注意が必要なポイントがいくつかあります。まず、従業員がいる場合は労働法に基づいた退職金の支払いが必須です。UAEの労働法では、勤続年数に応じた退職金(End of Service Gratuity)の支払いが義務付けられているんですよ。
次に、VAT登録をしている場合は、最終申告を忘れずに行う必要があります。未申告のままだと罰金が科される可能性があるので、会計事務所にきちんと依頼しましょう。
まとめ
ドバイでの法人設立は、事業形態の選定、必要書類の準備、ライセンス取得、銀行口座開設という明確なステップを踏めば、決して難しくありません。設立後も税務対応や維持費用の管理をきちんと行うことで、ビジネスを安定的に成長させることができます。
- メインランドとフリーゾーンの違いを理解し、自社に合った事業形態を選ぶ
- 株主が個人か法人かで必要書類が大きく異なるため、早めに準備を開始する
- 法人設立には1.5〜2か月、銀行口座開設には3〜6か月かかることを想定する
- 年間維持費用は最低140万〜320万円程度を見込んでおく
- 法人税とVAT登録義務を正しく理解し、税務コンプライアンスを守る
- 廃業時も適切な清算手続きを行い、将来的なトラブルを回避する
これらのポイントを押さえて、計画的にドバイ法人設立を進めていきましょう。
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